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全員合格!

 雨が上がった日曜日はちょっと近隣の古本屋へ。回転が良く、表の100円棚の質も周辺の店とは一線を画しているこのお店に、そうですね……2ヶ月に一度は訪れているでしょうか。本当ならば、もうちょっと頻繁に顔を出せればいいのですが、なかなかうまくいかずに、未来のお宝の数々が僕の体内から零れているのを、日々実感しているのであります。
 100円棚から一冊引っこ抜き、店内をぐるっと見回すと……ありました、ありました。雑誌「落語」、「落語界」のバックナンバーです。この店、ある一定の間隔を空けるとこのバックナンバーが必ず置いてあったりするのですが、一体どなたが定期的に放出されていらっしゃるのでしょうか。
 まずは5冊あった「落語」のほうを一読……ちょうど落語協会内で真打昇進試験に関するゴタゴタが起きているときのものが多く、面白い。あらあら、「落語界」もほぼ同時期のもの。僕に似た「騒動好き」の方がいらっしゃったのでしょうか。とりあえず今日は「落語」のほうから3冊購入。
 1981年冬、1981年秋、1982冬の各号であります。最初の81年冬号は第一回の真打昇進試験に合格した新真打11名の皆さんが掲載されていらっしゃいますが、皆さん若い。柳家さん喬師、五街道雲助師、むかし家今松師、われらが柳家小袁治師をはじめ、現在の寄席で頻繁にトリを取られるクラスの皆さんがこの時期の新真打だったんですね。ほかにも林家九蔵(現・三遊亭好楽)師、三遊亭楽太郎師などがこれらの方々の同期にあたるようです。
 落語協会が、開闢以来初めて真打試験を導入したのには理由があったわけです。戦後に生まれ育った世代がドーッと入門してきたのが昭和40年の前半。当然、それまで数十名でやっていた落語教会は飽和状態になり、年にひとりかふたりを真打にしていたんじゃぁ、何百年かかっても真打になれない方が出てくる。
 そこで柳家小さん会長が取った策が大量真打昇進。一年間に20名ばかりを入門順にドバーっと真打にしたものだから、騒ぎが大きくなりました。その方針に真っ向から対立、あくまで真打とは「実力があり、各方面から推挙されてなるものであり、大量に昇進させるものではない」と考える前会長・三遊亭圓生師が一門を引き連れて協会を飛び出したのが1978(昭和54)年。翌年に圓生師が亡くなると、総領弟子の圓楽師とその直弟子以外の圓生一門は協会へ戻って参ります。このあたりのことは一昨年、2004年の終盤の日誌でも記しましたので割愛いたしましょう。
 大量真打制度、圓生一門の脱退などいろんな出来事があった後に、小さん会長が取った次の策がこの「真打昇進試験」であります。会長、副会長、理事と言われる噺家さんたちの前で、二ツ目の皆さんが噺を披露、「ううむ」と唸らせるような実力があるような方だけが真打になれる、と。
 この「落語」1981年冬号は、第一回の真打昇進試験直後に刊行されたものですが、そのときから既にこの制度に対して内側からも疑問符が投げかけられていたんですね。しかも、真打にするかどうか審査する側の理事からも。「早く真打にさせてやりたいから全員合格!」「しかし……こりゃぁ、審査する側がもっとしっかりしなければならんですな、ハッハッハ」など、実際にこれに似た理事たちの言葉が載っているから、開いた口も塞がりません。
 真に実力のある噺家さんだけが真打になれる、それ以外は生涯前座、二ツ目でも仕方がないとする理想論と、せっかく噺家になって長年やってきたんだから、真打というパスポートだけは与えてあげたい、それで商売ができるなら尚更、とする現実論がぶつかったと言われているこの騒動。どちらが間違いなく正しいということはなく、僕などはここまで周りの社会が変わっちまったんだったら、落語の業界だっていろいろと変えることがあったって仕方がないんじゃないかと思ってしまいます。大量の二ツ目をどうにかしなきゃならないっていうんだったら、大量に真打へ昇進させてやるというのも一つの考えでしょうし、それじゃぁ芸のレベルが下がってしまうというのもまたひとつの意見。なんだか世間における会社内の意見対立みたいなものですけれども、いろいろと落語業界の中も大変なようです。
 これらの騒動から20年以上経ってみて個人的に思うには、当時の真打大量昇進は止む無し、しかし昇進試験の類はバカバカしい極みなんじゃないかと。協会側もそう考えたからこそ、現在でも「一定の期間を過ぎれば、同期の連中と一斉に同時昇進」というのを続けていらっしゃるのではないでしょうか。だったら、これらの騒動も無駄ではなかった、と。
 今日のバカバカしいお話でありました。
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  1. 2006/01/16(月) 00:00:00|
  2. 2006
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