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酒場の芸人たち

 一番最初に訃報が載ったのは、芸術協会のホームページだったようです。僕は、とあるページに転載されていたその一報を見て、まず悲しさを感じるよりも、深い溜め息を幾度となく繰り返したのであります。ローカル岡師、享年62。
 まずはその翌朝の朝刊での扱いについて。加藤芳郎がどれくらい偉大なテレビタレントだったとしても、あれはないんじゃないでしょうかね。写真付き&コメントまでつけちゃって。その端っこのほうで事務的な訃報に収められちゃった岡さん、「ミスター連想ゲーム」よりはずいぶんと含蓄に富んだ芸をお持ちだったんじゃないか、と思ったのであります。
 最後に高座で見たのは昨年の12月15日、末広亭「芸協ぶっ通し」の日でした。番組表などは当該日のバックナンバーをご覧下さい。
 その一ヶ月後に、まさかそのお姿を二度と高座では拝見できなくなるなんて、あの夜席にいた数十人のお客さんも思わなかったことでしょう。噂によると倒れられたのは12月の下旬、最後の末広亭出演となった番組に立ち会えたことは、不謹慎なことは承知して言うならば不幸中の幸いだったということでしょう。
 漫談の形で再出発されてから十有余年、CDも出して本も評判になり……芸人にとってこれからというときにという声がないわけではありません。しかし、そこに僕は悲しさというよりも、見事だったという感慨を抱いてしまったのであります。並大抵ではない酒を飲まれていたという師にも、いつかこういう終焉を迎えることはおわかりになっていたのではないか。患った期間も短く、周囲に迷惑をかけたわけでもない、さっとどこかへ隠れちゃったくらいに思われる……。
 訃報に接した翌日、つまりは昨日のことですが矢野誠一さんの新刊、「酒場の芸人たち」(文春文庫)を近所の書店にて買い求めました。
 既刊の「さらば、愛しき芸人たち」(文春文庫)の巻末で解説の色川武大さんが述べられているように、「どこか、懐かしさを感じさせる」芸人さんたちの評伝記のテイストは、続刊である「酒と博奕と喝采の日日」(文春文庫)にももちろん流れておりまして、今度の「酒場の芸人たち」にも形を変えていながら底流にはやっぱりそうした優しさのようなものが配されております。
 後半のどなたかの追悼記のところで、矢野さんは「それにしても、そんなに急いで逝くことはなかったのに……これ以上いえば愚痴になる」と書かれておりました。逝かれた芸人さんに向かってどんなに涙を流したところでどうなることもなく、愚痴になる前に芸を思い起こすほうが供養にもなるのかもしれないということを仰られているのだと感じたわけです。

「長い間、ローカル岡をご支援賜りまして誠にありがとうございました。1月16日午前1時47分、肝硬変のため永眠いたしました。
 本人も『あと一歩です、もう一歩です』と云いながらあわててあの世に行ってしまいました。きっとあの世で緊急事態が起きたのかも知れませんね。枕元には某鷲のマークのドリンク剤が……。
 皆様、本当にありがとうございました。心より感謝いたしております。
 バルサンの妻」

 本日、ローカル岡師のホームページに奥寄せられていた、奥さまによるこの挨拶にまさる追悼のことばを、この僕なんぞが持ち合わせているわけがありません……。
 ひとりの寄席芸人がふっと消えちゃったこんなときにも、「浅草お茶の間寄席」は約3ヵ月前の落語協会の新真打昇進興行を放映しておりました。三遊亭金馬師「しわいや」、川柳川柳師「ガーコン」、三遊亭金也師「悋気の独楽」の三本、「Over70」のおふたりがやけに張り切っていらっしゃるのを見て、ホッとしてしまったのであります。
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  1. 2006/01/18(水) 00:00:00|
  2. 2006
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